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同情と共感の違い

2013.08.07 08:49|死産後の気持ち
今日、読んでいた本の中に、「なるほど、その通り」と思うところがありました。

 以下、その部分の要約です。

 世の中には目に見えないランキングシステムがあり、これを取り入れて生きている「ランキングさん」と取り入れていない人がいます。

 「ランキングさん」は他者の状態と自分の状態を比べて、自分のランキングを定めるので、自分の価値観で生きるということができず、ランキングにしばられた生き方をしています。

 ランキングシステムを取り入れていない人は、人との違いをランキングとしてではなく、「単なる違い」として捉えるので、他者と自分を比較して一喜一憂することはありません。相手の価値観も自分の価値観も大切にできる生き方をしているのです。

 「ランキングさん」に自分のトラウマや喪失体験について話をすると、ランキングのネタにされることがあり、それは「同情(シンパシー)」という形で示されます。これとは別に、「同情」に似ているけれども全く違う「共感(エンパシー)」もあります。

 同情 
〜 相手を「不幸」とひとくくりにすることで、「不幸」を自分の日常から切り離す
〜 相手を上から見る
〜 相手を「不幸」と感じることで、自分は「不幸でない」と安心できる
〜 相手と上下関係ができ、相手には自分の不幸を恥じる気持ちが生じる

 共感 
〜 自分にとって大切な一人の人が今困っていると考える
〜 相手と同じ視線で考える
〜 相手の喪失体験=不幸との発想にならない
〜 相手と対等な関係になり、信頼関係が生まれる

 同情の多くは無意識にされており、「ランキングさん」は良いことをしている気分になっているかもしれません。表面上は「かわいそうに・・・何かできることがあったら言ってね」といった優しい対応なので、そんな「ランキングさん」に対してイライラしたり落ち込む自分がおかしいのではないかと混乱することもあります。

 では、相手に同情されたときの対応法は・・・
・自尊心を思い切って5%ほどあげてみる。背筋をのばして、下を向かずに、相手の目をまっすぐ見ましょう。
・例えば、「なぜかわいそうと思うのですか?私は自分をそうは思っていません」と返し(自分の心の中でもよいのかな?)、相手の「かわいそう」という言葉を自分の中に入れないようにする。
・「わたし帰ります」と言って、その場を離れる。どんなに親しい友人でも、カウンセラー相手であっても、「ランキングさん」であったら、離れてよいし、それが自分を大切にすることになる。
・どうしても席をはずせない場合は、「あ〜、この人はランキングさんなんだな、これで自尊心を保っているんだなあ、大変だなあ、ランキングはずせばよいのに」と心の中で言ってみる

 自分の悲しみについて、勇気を出して語ってみたときに、相手から「同情」を示され、何だか違うとモヤモヤしたり、傷ついたりすることがあると思います。そんなとき、相手と自分の間で何が起きているのかを客観的に理解できると、不必要に自分を責める(自分の心がせまいから・・・等)ことを減らせるし、自分にとって安全な相手(悲しみを語っても大丈夫、支えてくれる人)を選ぶ力をつけていくことができると思います。

 また、もう1つ考えたことは、元々、「ランキングさん」的な生き方をしてきた人が、大きな喪失体験(大切な人との死別だけではなく、離別や失職、失恋等も含む)をした場合、自分を周囲と比べて、「こんな状態になった自分が情けない、自分は周りと比べて不幸だ、駄目な人間だ」等と考えてしまい、とても苦しい思いをするのではないかということです。

 赤ちゃんを失った母親は、赤ちゃんを守ることのできなかった自分を責め、どうしても自責的になってしまいます。赤ちゃんを健康に産むことのできなかった自分と、周囲の幸せな母親を比べてしまい、「赤ちゃんを失った自分=母親、女性として駄目な自分」と感じ、自分で自分を追い込んでしまいます(元々、自己肯定感が低い人の場合、よりそうなるのではないかと思います)。

 でも、「大切な赤ちゃんが亡くなった」ということと、「私は母親として駄目な人間だ」ということはイコールではないはずです。赤ちゃんに限らず、人の生死を完璧にコントロールすることは誰にもできないことです。私たち人間が、生き物である限り、病気や死はある割合で、突然降りかかってくることがあるのが、現実です。

 赤ちゃんが亡くなったことはとても悲しいことですが、駄目な母親だから赤ちゃんが亡くなったのではなく、どれだけ気をつけていても、防ぐことのできないことが起きてしまうことはあるという現実を見つめ、自分で自分を「駄目な母親、不幸な人間」とラベリングするところから抜け出せればなあと思います。

 ちなみに、読んでいた本は・・・
「傷ついたあなたへ 〜 わたしがわたしを大切にするということ DVトラウマからの回復ワークブック」 NPO法人レジリエンス著 梨の木舎 定価1500円+税

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miso1213

Author:miso1213
 2010年12月に6週で初期流産、そして2011年12月13日に息子を38週で死産しています。現在、3歳の娘の母親でもあります。
 自分の悲しみと向き合い、心の中の息子と共に、少しずつ前に進んでいきたいと思っています。同じような死別体験者のために必要な情報提供もしていきたいと考えています。

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